株式会社佐藤鉄工所酒田事業所訪問(H25年9月30日実施)の様子を掲載します

2013/11/11

同社は酒田北港の近く、酒田市古湊に所在します。本社は名古屋市にあり、工場、事業所は全国5か所、酒田事業所の他は、愛知県と富山県にあります。
酒田事業所は従業員28名。鶴岡高専卒は7名で、ものづくりや開発の技術スタッフで在籍しております。同事業所には、大型トレーラのサスペンションを製作する株式会社ニットレの酒田事業所も併設されています。

佐藤鉄工所酒田事業所全景

初めに酒田事業所取締役所長である遠田茂所長よりご挨拶をいただきました。
遠田所長は「私達の酒田事業所は、中央からの指示を受けるだけではなく、『酒田から世界に出すもの』を作っている」と、自社に対する力強い想いを語ってくれました。
同社が設計製作した「アルミ丸棒外形切削装置」は、アルミ丸棒を高速、高精度で外径切削する装置であり、現在同装置メーカーは世界で3社あるそうですが、「素材供給から仕上げ検査を、素材のロス無く連続運転できるのは弊社製のみ」との事。
そして同装置は設計製作、販売、メンテナンスフォローまで「全て」鶴岡高専OBにより行われているとのことです。

遠田所長

遠田所長「世界に出すものを作る」

次に設計担当の池田多氏より、会社概要の説明をいただきました。
事業内容は、補助脚、ブレーキ・サスペンションなど大型輸送車両の機能部品の機能部品の開発・製造・販売、補給部品の製造販売、自動車・建設車両等の多品種少量部品の製造など、重要保安部品の製造です。
そして現在、国のものづくり資金制度を活用し、安価、軽量そして従来並みの使い易さを兼ね備えた新型補助脚の開発に取り組んでいるとの事。
「常に新しい物を生み出していく」という、ものづくりに対する強い意欲を感じました。

その後の工場見学では、大型トレーラ向け車軸の溶接や組立作業を見せていただいた他、確かな品質を確保するため「この溶接は彼にまかせている」と、会社として強い信頼を置く技能者も育てており、学生達は大いに刺激を受けていました。

その後の懇談会では、6名の鶴岡高専の先輩方から話を伺うことができました。

懇談会

真剣に考え、答えて下さっています。

会社で特に安全に気を付けていることは?との質問に、遠田所長は「自分の仕事は社員を毎日無事に帰すことだと考えている。そのために、KY訓練(危険予知訓練:事故や災害を未然に防ぐため、その作業に潜む危険を予想し、指摘し合う訓練)や安全衛生週間などの機会を活用しながら、日々安全の確保に努めている」との事です。
また「高専で習っていることは必ず役に立つ」として、日々の学業に励むよう助言をいただきました。